2009年2月17~25日、Rainmaker
Projectは
粘土団子ワークショップと播種のため、ケニアで活動してまいりました。
今回は横浜国立大学院環境情報研究所の藤原一繪教授の協力のもと、ナイロビ大学の植物学者、サイモン・マテンゲ氏、パトリック・ムチーソ氏両氏との持続可能な森林作り協同プロジェクト"SATOYAMA
SYSTEM"第一弾としてナイロビ郊外のOngata Rongai(オンガタ・ロンガイ)にて、地域住民の皆さんと共に粘土団子作製と播種を行いました。
また、Kibweziのムイタシャーノ小学校でも子供たちと共に実施し、田口製作所のソーラーシステムを寄贈しました。地域の子供達の教育の向上の一助になればと願っています。
以下、各活動のレポートです。
1)-1 キブウェジ 粘土団子ワークショップ
場所:Kibwezi(キブウェジ)ムイタシャーノ小学校400名+多数の父兄
開催日:2009/2/20-21
バオバブの里、Kibweziにて粘土団子作りと播種。
前回行ったコスモス氏の孤児院が、同じKibwezi地方でもさらに離れた場所に移転しており、朝7時にナイロビを出発したにもかかわらず現地についたのは午後3時!!!
しかしそこはパラダイスのような所。木もたくさん生えているし、特に粘土団子で森作りを行う必要が無いように思えるが、最初に訪れたMWITASYANO小学校で厳しい事情を知る。彼らはケニア政府がChullu
Hils National Parkを作った時にその地を追われここにたどり着き、コミュニティのみんなが助け合って何とか生き延びているという状況。彼らは長い間培って来た生活の基盤である「里山」を追われて来た人々だったのだ。
コスモスから粘土団子のことを聞き、それにより食べ物を増やすことを考えたという彼らの希望を受けて、生徒や先生総出での粘土団子のワークショップを開催。当初20人の予定が400人に膨れ上がり、真剣な子供たちの表情が強く印象に残った。
1)-2 キブウェジ ソーラーシステムの設置
田口製作所のソーラーパネルをコスモス氏の孤児院に寄贈。
同時に持参した2台のラップトップコンピューターを使用して、子供達に新しい教育プログラムを提供する事が可能になった。また現地には電気も電話も通じていないが、起伏の少ない地形のため、携帯電話は通じる場所が多い。この携帯電話の充電に、今までは一時間かけて町に出る必要があり充電も有料であったのが、このソーラーパネルのおかげで現金支出を抑える効果も出て来た。
2)オンガタロンガイ 粘土団子実験地で計測データ取得のための準備
場所:Ongata Rongai オンガタロンガイ
開催日:2009/2/22-23
横浜国立大学の藤原一繪教授の指導のものと、ナイロビ大学の植生学の専門家であるムチーソ教授とマテンゲ氏の協力を得て、10m×20mの面積を1m四方のスクエアに200箇所に分割し粘土団子実験地を確保(写真7)。現地の人たち(約20名)の協力を得て、アカシヤとクロトンの種を中心に埋め込み粘土団子の作製と播種を行なった。
今後、2ヶ月おきにムチーソ教授とマテンゲ氏が生育状況を確認しデータ化し、横浜国立大学の藤原教授に送る。そのデータをもとに、粘土団子の有効性とその可能性を実証していく。
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