ナイロビを一歩離れれば、そこは電気もガスもない世界。
人々は日々の煮炊きに薪や炭を使うしかない。
15、6年前までは木を伐採しても、それが自然に更新していったのだが、最近は温暖化の影響か木は生えず、砂漠化が急激に進行してしまった。
ケニアはイギリスの植民地政策により、
100年前以前の記憶を消されてしまったという事実がある。
自分たちの先祖が何を食べていたのか?
どのように自然とともに暮らしていたのか?
といった民族の智慧を失ってしまっている。
せっかく作った森も無計画な伐採ですぐに失われてしまう現状を見て、
ただ森を作るだけではだめだということを痛感した。
ケニア各地でのRainmaker Projectを実施していく過程で、この急激な砂漠化を食い止めるためには、持続可能な暮らし方を模索し、研究し、プログラム化し、教育していくしかない、それ以外に森を守り育てる方法はないという結論に達した。
そこで横浜国立大学の藤原教授の協力を得て、あたかも日本の里山のごとく、薪や木の実、肥料となる草木を育て、乾燥地化を防ぎ、現地住民の暮らしのために役立てることを目的とした有用林の育成を行っていく。
そしてその森の計画的な利用法を現地住民とともに作り上げていく。
これがSATOYAMA SYSTEMです。
参考URL: http://www.cop10.com/species-forest/000090.html
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